ストレスチェック義務化で本当に重要なこと
50人未満事業場へのストレスチェック実施義務化も、
いよいよ現実味を帯びてきました。
これまで、
「うちは対象外なので」
としていた企業も、
今後は対応を考える必要が出てきそうです。
実際、
30人前後の企業からも、
「義務化されたら何をすればいいのか」
「実施後はどう活用すればいいのか」
といったご相談が少しずつ増えてきています。
ストレスチェックの話になると、
「集団分析を活用して組織改善を」
という言葉をよく見かけます。
もちろん、
その考え方自体を否定するつもりはありません。
しかし現場で見ていると、
少し違和感を覚えることもあります。
なぜなら、
ストレスチェックは、
あくまで健康状態や心理的負荷を把握するための仕組みであり、
それだけで組織の問題が解決するわけではないからです。
例えば、
「上司の支援が低い」
という結果が出たとしても、
その背景には、
業務量の問題なのか、
人員配置の問題なのか、
管理職教育の問題なのか、
評価制度の問題なのか、
様々な可能性があります。
つまり、
結果を見ることと、
原因が分かることは別です。
さらに言えば、
組織改善の多くは、
本来の業務や労務管理を適正化していく地道な取り組みの積み重ねです。
ストレスチェックを実施したから組織が良くなるわけではありません。
アンケートを取ったから健康になるわけでもありません。
本当に重要なのは、
「今、職場で何が起きているのか」
を継続的に把握し、
業務・人員配置・マネジメント・コミュニケーションなどの実態を見ていくことだと思います。
ストレスチェックは、
そのための一つの材料にはなります。
しかし、
それ自体が目的ではありません。
制度対応のために実施するのか。
職場の状態を理解するために活用するのか。
同じストレスチェックでも、
その違いは大きいように感じています。
当社では、
テスト実施、高ストレス者面接、集団分析などの
ストレスチェックの実施支援だけでなく、
結果の読み方や活用方法を含め、
事業者自身が職場の状態を把握し、
継続的に対応できる体制づくりを支援しています。
最終的には、
外部専門家に依存するのではなく、
社内で判断し、
社内で対応できる状態を目指すことが重要だと考えています。
参考:
「50人未満事業場へのストレスチェック義務化を盛り込んだ労働安全衛生法改正案が成立」
(労働新聞ニュース 2026年5月29日)
