採用できる企業と、できない企業の違い
― 全国のゼネコン向け採用研修で見えてきたこと
全国で開催されたゼネコン向け採用研修で、
広島・高松・博多の3会場にパートナー講師として登壇しました。
今回の研修では、アンケートやヒアリング、実際の企業事例をもとに、
中途採用について整理する機会をいただきました。
研修後には、
「なぜ私たちの業界は採用できないのでしょうか。」
という質問もいただきました。
簡単に答えの出るテーマではありませんが、
各地で現場の声を聞く中で、改めて感じたことがあります。
それは、採用は「手法」で決まるものではなく、
「組織の状態」が結果として表れているということです。
採用について相談を受けると、
「求人媒体を変えた方がいいでしょうか。」
「ホームページを作った方がいいでしょうか。」
「SNSを始めるべきでしょうか。」
といった質問をいただくことがあります。
もちろん、それらは大切です。
しかし、多くの企業では、その前に考えるべきことがあります。
例えば、
自社は求職者に十分認知されているのか。
比較される土俵に立てているのか。
応募への不安を解消できているのか。
こうした土台が整っていなければ、
どれだけ新しい採用手法を取り入れても、
期待した成果にはつながりにくくなります。
一方で、採用が安定している企業には共通点がありました。
採用だけを切り離して考えていないことです。
採用計画があり、
情報発信があり、
社員紹介(リファラル)があり、
入社後の定着支援があり、
育成まで見据えている。
それぞれが独立した施策ではなく、
一つの流れとして設計されています。
特に印象的だったのは、リファラルを単なる採用手法としてではなく、
「社員が自社を紹介したくなる状態」として捉えていたことです。
社員が安心して働き、この会社を勧めたいと思える。
その状態があるからこそ、紹介が生まれ、定着につながり、
さらに採用にも良い影響を与えていました。
つまり、採用は採用部門だけの仕事ではありません。
組織全体の状態を映し出す一つの結果なのだと思います。
採用がうまくいかない理由を、採用手法だけに求めるのではなく、
「今、自分たちの組織はどのような状態にあるのか。」
その視点から見直してみること。
それが、採用だけでなく、定着や育成まで含めた
組織づくりの第一歩になるのではないかと感じています。


